ツンデレちゃん!!
あたしとすれ違いざまに、風間はぼそりと言った。
「……せいぜい頑張れば? 今日は何時に帰れるだろうな?」
「なっ‼ ちょっ、おい風間ァっ」
風間は振り返らず、そのまま歩いて行く。
女子達の熱烈なきゃーきゃー声を完全無視し、スタスタと廊下の向こうに消えて行った。
風間が見えなくなったところで、女子達はみんなうっとりと頬を染め出した。
「…はぁ、やっぱり亮太くん素敵♡」
「…ぅえっ⁉」
「クールなあの感じ、もう大好き♡」
「はあっ⁉」
え、なに言ってんの⁉
あれのどこがクールなわけ⁉⁉
ただの性悪男で猫かぶったやつだよ⁉⁉⁉