誠の華‐此処にいる幸せ‐


音愛は白拍子の衣装に着替えて、病人の近くにいく。

「音愛ちゃん…?」

沖田の声が響く。

「すぅ…」

『狂い咲き 桜の花が 散り行けば 悲しき思ひ 治癒に舞散る』

みるみるうちに傷がなおる。沖田の息使いも荒くない。

『我の思ひ この舞にのせ 皆の苦しみ 流しされ』

舞が終わると皆の傷はなくなっていた。しかし沖田の病を流し去ることはできなかった。そしてその場にいなかった山南の傷も治っていなかった。


「山南さん」

「なんでしょう」

「今日の夜、お邪魔しても宜しいですか」

「用事も終わりましたし大丈夫ですよ」

「じゃぁ今日お邪魔します」

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