妄想ガールの王子様
「うん。あの子ちゃっかりしててさ。いつの間にか服とか靴とか借りていくんだよね~」

「あ、それわかるかも!
俺も弟いるからさ。アイツいつも俺のゲーム取って行くんだよな~」

「春田くんの所もそうなの?今日もワンピースで行こうと思ってたのにさ借りられちゃって。みんなオシャレだったからちょっと恥ずかしかった」

「そうなんだ……でも俺はそーいうカッコの方が好きだけどなぁ」

「え?」

「まぁ、俺ってあんまり服とか分かんないからアテにならないけど」

春田くんはそう言うけど。

わたしはその言葉がとても嬉しかった。
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