妄想ガールの王子様
わたしが一人でアタフタしていると春田くんは不思議そうに首をかしげた。

「小林さん?どうしたの?」

「はいっ!ど、どうもしないですよ!?」

わたしは緊張のあまり大きな声で返事をして思わず背筋を伸ばしてきょうつけをする。

そんなわたしを見て春田くんはおかしそうに笑う。

「ははっ!小林さんって面白いね?」

あ、あれ……。

告白じゃないの……かな?

わたしは拍子抜けして力を抜いた。

ホッとしたような少し残念なような……。

< 53 / 164 >

この作品をシェア

pagetop