彼の者、魔王と云ったそうな

其の者、懐かしく思いて




「アイテテテ……」


「お前もタフだね。こんなエグい傷、よく耐えれたもんだ」



雑木林から庵へと帰ってきた縁を待っていたのは、袴に身をつつみ偉そうな態度をとる道吉だった。



「わざわざ俺が手当てしてやってるんだ。まったく、俺にこんなことさせるなんてな」


「いや、道ちゃんが勝手にやっ……アイデデデデデッ!」



どぱぁっと適当に消毒液をかける道吉。あの、これって本当に手当てですか?まさか何かの罰ゲーム?

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