サンドリヨンは微笑まない
失敗なんてしたくないし、何より楽しみ。
少し遠い所に藤堂さんも居る。
あ、あの子…飯田千穂。
酒匂さんの姿も見えた。
ミーティングを終えて、息を吐く。それに、どれだけ自分が緊張していたのかが分かる。
「事務所戻ってからお昼行かない?」
「はい、そうしたいです」
車を回してくれた岸田さんの言葉に甘える。
「沢山有名な人居るんですね。あたし、結構甘くみてたかも」
「何言ってるの。海外で有名な人だよ?」
「それもちゃんと知らなかったし…」
「ホタルだって十分有名でしょう」