サンドリヨンは微笑まない
なんかこっちに近づいて来ている気がする。
『本当に校舎内だよな?』
「…もちろん」
しゃがむ。塀の下に隠れながら階段を下りて伊月さんに助けを求めた。
「壁になっててください!」
「どうしたの? 急に」
「なんか怒られる感じする!」
小野寺くんもきょとんとした顔をしながら、伊月さんと並んでくれた。それから「すこし鬼ごっこしてくるね!」と言って、ダッシュ。
因みに足の速さは、クラスの女子の半分以下は入っている。
そんなあたしのとろい足でも、時間さえあれば! という思いで走ったんだけど。