サンドリヨンは微笑まない
見上げると遼がそれを見て、面倒くさそうに目を細めていた。
「なにこれ」
「世間のごく一部の意見」
「にしては風当たりが強い」
「前の事務所に居た時はもっと酷かったと思うよ。見る勇気はなかったけど」
遼が静かに電源を落として携帯を返してくれた。
そういえば、芦花ちゃんにメールしようと思っていたんだった。
「あ、これ平井さんから」
ペロリと鞄から出したチケット。バレンタインデーにあるショーのもの。
「休日だし、都合良かったらおいでだって」
「ん、行く」
当たり前のようにそう返した遼は、チケットを受け取ってくれた。