HIVに捕らわれて
サキの残した日記の最後のページ



「正直に言うとね、こうなってほっとしてるの。


やっと、灰になれる。


真っ白で、さらさらでとても純粋で奇麗で。


ずっと、そうなりたいと思っていたの。


真剣に望んでいたの。


私の中の汚いものを全部吐き出して、美しくなってあなたに見せたかった。


あたしの骨を拾ってくれるでしょ?


もうすぐ、そうなるわ。


その時にね、私のことを見て


「奇麗だと」


言ってね。


私の骨と灰を見て


「愛してる」


と言って。


やっと、あなたの一部になれるわ。


私が死んでもちゃんと生きてね。


いつも心は側にいるから」


僕の拾った骨や灰は美しく、全部を僕のからだの中に取り込みたいほど奇麗でした。


僕らの長い旅が終わりました。




これからも僕は、生きていく。


一人で。




おわり

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