出会いは偶然じゃなくて運命


『いいから。ほら、行くぞ。』

ほんとにいいのに…

エレベーターに乗ると、急に先輩が私を抱きしめてきた。

「せ、先輩?」

『辛いことあったらちゃんと頼れよ?』

「わ、わかりましたから!離してください!」

『やだ。』

な、なんだよ、いきなり!

私の家の階に着いた。

エレベーターが開くと同時に先輩は離してくれた。

『じゃあな。あんまり思い悩むなよ?』


そう言って帰ってしまった。


な、なんなのよ!ほんと!

顔が火照ってるのがわかった。

か、帰ろう

ガチャ

家のドアを開けると、

『お帰りー!』

とお母さんがいきなし出てきた。

さ、さっきの見られてたのかな?

「た、ただいま…」

『何よ、その反応は。そう君家は楽しかった?』

「ちょっとびっくりしただけ!楽しかったよ!フレンチトーストご馳走になっちゃった。」

『そう!よかったわね♪あ、そうだ。新聞取ってきてないのよ。取ってきてくれる?』

「うん。いいよ!」
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