俺のもんだろ Ⅲ
「なんでそんなに不機嫌なの?」
息を切らしながら追いつくと
悠雅を見上げながら、そう問いかける。
「別に…。」
…もうその受け答えが不機嫌なんだもん!
最近、悠雅が不機嫌なことが多い
気がする。
でも…気にしたって、しょうがないもんね。
そう自分に言い聞かせると
「ならいいんだ。帰ろう」
と言って、悠雅の隣で歩き出す。
あたしがいつもの様に
ぶうぶう言い始めなかったことに
驚いたのか、悠雅はちょっと目を
見開いたけどすぐにいつもの冷静な
表情になって隣を歩き始めた。