俺のもんだろ Ⅲ




「なんでそんなに不機嫌なの?」




息を切らしながら追いつくと



悠雅を見上げながら、そう問いかける。







「別に…。」




…もうその受け答えが不機嫌なんだもん!




最近、悠雅が不機嫌なことが多い



気がする。







でも…気にしたって、しょうがないもんね。




そう自分に言い聞かせると





「ならいいんだ。帰ろう」




と言って、悠雅の隣で歩き出す。






あたしがいつもの様に


ぶうぶう言い始めなかったことに




驚いたのか、悠雅はちょっと目を



見開いたけどすぐにいつもの冷静な



表情になって隣を歩き始めた。





< 31 / 75 >

この作品をシェア

pagetop