俺のもんだろ Ⅲ
「悠雅!あたし今斗里くんと…」
「いいから帰るぞ」
悠雅はぶっきらぼうに言うと、靴を
履き替えて、さっさと出て行ってしまう。
「え…ちょっと待って…」
少し後ろを振り返ってみるけど
さすがに悠雅を放っておいて
戻るわけにもいかないし…
ホントにごめんなさい!
斗里くん…
そう、心の中で謝罪しながら
あたしは靴を履きかえて
急いで悠雅を追った。
「悠雅、待ってってば!」
と必死で後ろから声をかけると
悠雅は振り返らずに少し止まって
待っていてくれた。