おかしな二人


「で。何を血迷って、あたしとイヴにご飯?」
「血迷っとらんわ……」

「だって、イヴですよ。あたしなんかと一緒じゃ、つまらないでしょ」
「そないなことは、ない……。それよか、明が兄貴と食事に行きとうないみたいやから、俺が誘っとるんやないか」

ああ、そういうことですか。
同情してくれたわけですね。
それは、どうもお気遣いありがとさんでやんす。

「そう言ってもらえるのは、嬉しいんですが、約束しちゃったんで行ってきますね」

あたしは、残念に思いながら項垂れる。

イヴに凌と食事するくらいなら、酔っ払った水上さんを相手にしている方がずっとマシだろう。

飲みすぎると甘えん坊になってちょっぴり面倒だけど、楽しそうにご飯を食べてお酒を飲んでる姿を見ていたら、あたしも楽しくなってくるしね。


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