おかしな二人


酔っ払い相手にどうしたものかと思案していると、グイッとあたしの手を握り歩き出す。
そのままマンションへと向かい、ツカツカとエントランスに入ったかと思うと、行き成り向かい合う形になった。

ガシッと両肩を掴まれ、座った目があたしを睨む。

ひいぃーっ。
だから、怖いって。

おびえた小動物のようになっていると、おもむろにコートに手をかけられた。

「新しいのこうてやる」

こうてやる?

おぉっ、買ってやるってことか。

えっ?
買ってやるって?

コートを?
どうして?

「どんなんがええんや。ブランドもんがええんか?」

いや、どんなのって急に言われても、最近洋服なんて買ってないからなんとも言えませんよ、うん。

しかも、ブランドなんて贅沢品を持てる身分じゃあございませんから、はい。


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