DL♥ロマンティックに抱きしめて。

~蒲生side~

~蒲生side~

*

…どうしたものか。


耳に響くは、愛しい彼女が野菜を切る音。

作りたいと自ら望んで台所にたった彼女に、早すぎだと分かっているが将来を想像して、自然と頬が緩む。

数時間前にお互いの気持ちが触れ合い、感動に包まれる中、上から見下ろした彼女の顔。

出来るのであれば、そのまま…なんて考えたが、純粋な彼女の事だ。

きっと、俺に対しての”元のイメージ”とのギャップを一気に感じてしまい、絶望しても可笑しくない。

そう感じたのは、俺自身、優しく抱いてあげる余裕がきっと無くなってしまうからって思うからなのだけれど。


それ程までに、彼女に惚れてる自分を可笑しく思う。

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