恋愛





彼は慌てたように




「本当にごめん」




と言った。どうやら私が怒ったと思ったらしい。


そんな彼が可愛らしくて私もクスクスと笑った。




「あなたのお名前…聞いてもいいかしら?」




「吉沢 春風」




「はるか?」




「そう、季節の春に風」




彼は宙に人指し指で漢字を書いた。



< 29 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop