素敵彼氏の裏の顔【番外編】
そのまま、急いでホテルに戻った。
着替えなんて持っていなかったので、ずぶ濡れで寒いままレンタカーに乗った。
何だか惨めで悔しくて。
悪ふざけの度を超している先輩たちが許せなかった。
あたしはきっと、すごい顔をしていたのだろう。
「大丈夫?」
車を運転しながら隼人があたしに聞く。
隼人の方が大丈夫じゃないくせに。
なのに、あたしの心配ばかりして。
隼人の気遣いが苦しい。
胸が痛い。
「あたし、許せない」
そんなことを思わず口走っていた。