花火
 

笑顔で女子生徒と話す先生。


顔には出てないけど、きっと先生は、“早く本読みてぇんだけど”、とか思ってそう。


何となく、雰囲気だけど。


でも、そんなことは絶対に言えないんだよね。


この場所で優先すべきは、絶対的に生徒。


そう考えると、“先生”って仕事も大変だな……って思った。


心の中では面倒だと思っていても、手を抜くことなんてできないだろうし。


それに比べたら、私の悩みなんて楽なのかもな……。


本当の私を見せたからって、ただ“優等生”じゃなくなるだけで、私生活には問題があるわけじゃない。


周りの目が変わるだけの問題で。


友達がいなくなるだけで。


ただ、それだけ。


──それを怖がってるのは私だけど。


やっぱり、ムズカシイな……。


結局、私は変わることもできず、周りの期待に応えるために頑張ることしかできない。

 
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