花火
「…………やめてくれない?そういうの。気ぃ使われるとか重いし。私、雅也のこと、もう好きじゃないし、気にされる必要なんてこれっぽっちもないから」
「……凛?」
捨てるように言い放った私のことを雅也が驚いたように見る。
悪いのは私。
邪魔だったのは私。
だから、私なんかのことで、二人の気持ちを抑えたりしないでよ……。
私のせいで二人が我慢するなんて嫌だよ……。
それに、私はもう──。
「そういうことだし、早くあの子にコクっ──……!」
雅也に向かってにっと笑った時、その後ろに見えたのは……
田辺先生……!
先生は外を見ていて、私のことには気付いていないようだった。
でも、私は焦った。
何で、こんなところで……っ
ど、どうしよう……!
雅也を置いて逃げたら、変な風になってしまうのは目に見える。
逃げられない……っ
直接顔を合わせるよりはマシだろうと、私は咄嗟に窓に歩み寄り、先生から顔が見えないようにと外を向いた。