花火
「え、凛?どうした?」
急に窓に向かった私を不思議に思ったようで、雅也も窓に歩み寄り、横から私の顔を覗く。
その手は私の肩に触れていて、その距離は友達の距離じゃ、ない。
息がかかるくらいの距離──
「いや、な、何でもないから、離れて……!」
私は焦って、首を横に振る。
頭の中には、雅也と一緒にいるところなんて先生に見られたくない、ってことでいっぱいだった。
お願い、こっちに来ないで……!
祈るけど、その願いは叶わなかった。
「凛……?あ、こんにちは」
「──……こんにちは」
いつもより低めの先生の声が聞こえた瞬間、私の身体はビクッと反応する。