【完】ヴァンパイアとチョコレート
最後の願い
「ミーナ。ずっと起きていたんだろう?今日は休め」

ライルはソファの上で丸くなっているルネの背中を撫でながら言った。

ルネもライルと同じく夜行性だが、今日はミーナに付き合ってずっと起きていた。

その為先ほどから寝息を立てている。

「でも……」

「…………」

ライルは黙ってミーナの髪を撫でた。

ひんやりとした大きな手。

その手つきはまるで宝物に触れるように優しい。













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