流れ星になったクドリャフカ〜宇宙で死んだ小犬の実話〜
「眠れない……」
僕は基地の宿舎で、暗闇の中、目を開けていた。
発射準備は三時から始まるというのに、もう十二時近い。
エンジニアたちが中心になって準備が進むので僕にやることはないが、明け方には犬たちの支度をしなければならない。
「…………様子見とくか」
どうせ眠れないと、仮眠室の二段ベッドの下から抜け出し、ツガンとデジクのいる部屋へ向かった。
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