青空の下で

許し

「ねぇ、青」


「何?」


「自由研究って何するか決まった?」

セミの鳴く声と海の音が鳴るなか、私は突に聞いた。



「自由研究か…ていうか、ここの学校って自由研究のする事って物理的なものとかしか駄目な
の?」


「うぅん。ここの自由研究は、別になんでもいいよ。自分の好きなもの調べればいいから。例
えばねー好きな国とか」


「じゃあ僕すること決まった」


私の説明を聞いて、青が急に言った。


「何するの?」

「それは勿論ミュージシャンについてだよ」


そう青は、笑顔で応えた。


「そっかーじゃあ私は先生についてでも調べてみよっかな」

「先生?空が先生について調べるの?」


「何よその、超以外なんですけどっていう顔…ちょっとムカつく。私だって、なりたい夢ができたんだもの!」


「夢ができたって、どんな?」


「だ~か~ら~先生だってば。もう…」


私は少しあきれていた。


「空は先生になるのが夢か~。いいんじゃない、空勉強教えるの上手いんだから」

なぜか、青に言われると、少し恥ずかしくもあり嬉しかった。




その様子を見て、青も少し恥ずかしそうになった。
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