愛を囁いてもいいですか。
「な、ななななに言ってるの、真奈美さん!」
『図星だからって動揺しすぎ。とりあえず落ち着け。』
落ち着けるかーっ!
どこから情報が漏れたのだろうか。
昨日玄関から私たちをのぞき見していた母か、はたまた電話で母の報告を聞いて気絶寸前だった父の仕業か。
……お父さんはないな。
「私、まだ何も言ってないんだけど。」
『何も言ってないけど、顔に出てるから。幸せですーって書いてある。』
そう言われてすぐさま手鏡で自分の顔をチェック。
…何よ、特に変わったところはないじゃない。
しいて言えば、ちょっと頬が緩んでるとことか、化粧のノリがいつもよりはいいってとこくらいで――
『それが顔に出てるって言ってんのよ。』
「…なるほど。」
納得はしてないけど、あんまりよく分からないけれど、とりあえず頷いておいた。
『で?彼とヤッちゃった?』
「っな!?」
朝から、そんなことをオフィスで堂々と言ってのけた真奈美の口を咄嗟に押える。
いくらなんでもおっぴろげにしすぎ!