花と蜜蜂

駆も、参加してないんだ……。
今、どこでなにしてるのかなぁ。



高3の夏休みが始まる1ヶ月前。
たったそれだけカレカノだったあたし達。

あたしが一目惚れで、友達に協力してもらって、やっと連絡先交換して。
やっと付き合えた時は本当に嬉しかったなぁ。


でも、あの時のあたしはほんとに臆病者で。
駆と話をするのも恥ずかしくて、付き合う前の勢いはいつの間にか消えていて。

夏休み前、登校日が減るにつれてあたし達が会う回数も自然と減ってしまった。



そして。

それを不満に感じたあたしは、彼に聞いてはいけない事を聞いてしまったんだ。




『あたし達……付き合ってるの?』







社会人には冬休みは関係ない。
まして、年末ほど忙しい。

真由香との報告会は、お互い多忙のためか、延期になっていた。

あたしとしては、ありがたい。

だって、プロポーズ報告じゃなくて、フリー報告になっちゃったんだもん。



あれからサトシからは何も連絡はなく。
気が付いたら、あらかたの荷物はなくなっていた。


でも不思議だよね。

10年も付き合ってたのに、涙の一粒も出ないんだもん。

ちゃんとご飯食べてるのかなぁとか、そんなくらいだ。



あたしって実は、冷たい人間なのかも。
忙しさにかまけて、そう思う事にしていた。



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