蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「俊平君、冴子ちゃん」
駆け寄る夏彦。
「どうしたっ?何があった?」
「……」
二人の心配をする夏彦を尻目に、耕介は室内に視線を走らせる。
「おい…雛罌粟はどうした?」
「っ?」
夏彦もその時点で、雛罌粟の姿がない事に気付く。
「ひ、雛罌粟さんはっ…」
青ざめた顔で、俊平が説明する。
「よ、浴槽に引き摺り込まれました…」
「浴槽に?」
怪訝な顔をする耕介。
確かに自分でもおかしな事を言っていると思う。
実際に現場を見ていなければ、信用出来ない話だろう。
だが。
「私も見たわ!」
冴子が俊平の証言を弁護する。
「バスタブの中から水にふやけた気持ちの悪い腕がいっぱい出てきて、そばに立っていた雛罌粟さんを水の中に引き摺り込んだのっ!」
駆け寄る夏彦。
「どうしたっ?何があった?」
「……」
二人の心配をする夏彦を尻目に、耕介は室内に視線を走らせる。
「おい…雛罌粟はどうした?」
「っ?」
夏彦もその時点で、雛罌粟の姿がない事に気付く。
「ひ、雛罌粟さんはっ…」
青ざめた顔で、俊平が説明する。
「よ、浴槽に引き摺り込まれました…」
「浴槽に?」
怪訝な顔をする耕介。
確かに自分でもおかしな事を言っていると思う。
実際に現場を見ていなければ、信用出来ない話だろう。
だが。
「私も見たわ!」
冴子が俊平の証言を弁護する。
「バスタブの中から水にふやけた気持ちの悪い腕がいっぱい出てきて、そばに立っていた雛罌粟さんを水の中に引き摺り込んだのっ!」