蓮杖探偵事務所の飄々事件簿
「探偵ってのは、ただじゃあ物を教えてはくれないだろ?」

自分も缶コーヒーをチビチビ飲みながら夏彦が言う。

「依頼でここに来てるんだろ?どんな依頼だ?」

「汚ぇな、先に缶コーヒー飲ませといて」

夏彦の言葉に顔を顰める耕介。

「情報料だと思ってくれって言っただろ?」

夏彦は薄く笑う。

120円程度惜しくはないが、奢ってもらった手前、黙秘はいただけない。

「人探しさ」

耕介は顎の無精髭を撫でる。

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