ダーリンは12歳年下✦遠恋の果てに
私達夫婦の結婚は入籍しただけで式は挙げてない。
もちろんウエディングドレスも着てないし、お祝いも何もしていない。
ある日、気が付いたら知らないうちに苗字が変わってた。
とはいえ、もちろん自分で婚姻届に書き込んだのは確かだけど、役所に届けたのはお義母さんだったらしい。
届出の後日、
『あ、そういえばこの間、婚姻届け出しておいてあげたよ。』
こんな感じでした。
というのも、私たちの結婚生活は夫の実家で同居から始まって、毎日が常に監視され縛られる日々。
自分自身の人格が失われたままの生活だったから。
妊娠した事がわかり両家の家族会議で話し合い、結婚という形で責任を取ってもらうと決まった時、夫はまだ17歳。
取り合えず私は夫の実家で暮らし、夫が18歳になるのを待って入籍した。
だけど夫の両親は結婚という入籍はあまり良く思ってなかったらしく、別の籍の入れ方にしたいという話も浮上した。
私が夫の両親の養女になる形。
きっと未成年の息子が結婚して子供が産まれる事に世間体を気にしたのでしょうね。
最終的にはなんとか結婚という形での入籍になり、そして3ヶ月後、娘が産まれたのだった。
今思えば最初から何か間違っていたように思えてならない。
娘を産んだことは後悔なんて全然してなかったけど、
でも、人生のリセットボタンが押せたらなぁ…
何度も、そんな事を考えていた。