いつも同じ空の下で


ヨシキの言葉を理解する前に、突然部屋の中に1つだけある扉がノックされた



「どうぞ」



混乱する私を余所に、ヨシキが入口の方を見てそう促す

すると、ドアが開いてユウキとハヤトが現れた

そして、私の姿を見た途端ユウキが駆け寄ってきた




「ジュリッ!!」




目を真っ赤にしたユウキが、そのまま私の胸に飛び込んできた

そして、堰を切ったように泣き始めた



「ごめんジュリ!! ごめん!!」

「ユウキ・・・」

「私のせいで・・・・ごめんっ」



肩を震わせて泣くユウキの肩に手を置いて顔を上げさせた

大きな瞳から絶え間なく涙を流すユウキ

その姿に、ニッコリと微笑む



「謝んないでユウキ。これは私が勝手にやった事なんだから。ユウキは悪くない。それに私は、なんともないから」



そんな私の姿を見て、声にならないのか顏をブンブンと横に振るユウキ


涙を散らすユウキの髪を撫でて、ようやくハッキリとした頭の中で、あの記憶が甦る



あの伸びてくる手も

煙草の香織も

すべて――




「ユウキは悪くないよ」



ぐっと奥歯に力を込めて、笑顔を作る




そう。ユウキは悪くない

これは、私が勝手にやった事




自業自得だ

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