いつも同じ空の下で


自分のヨシキを呼ぶ声と同時に目が覚めた

勢いよく飛び起きた反動で、背中に激痛が走って思わず顏を歪めた




「ジュリ!」

「ヨシ‥キ・・・・痛っ」



突然私の名前を呼ぶヨシキの声に反応して、無意識に体を動かした瞬間、再び激痛に襲われる




「動いちゃダメだっ」




定まらない視界の中で、誰かが私の体を支える

次第に白んでいた世界に、ぼんやりとヨシキの不安そうに私を見つめる顔が見えた




「ヨ・・・・シキ」




彼の名前を呟いたと同時に、ヨシキが私を包み込んだ




「ジュリ・・・ジュリ・・・」




まるで子供の様に私にしがみついているヨシキ

ふんわりと香るヨシキの香りに、心が一気に落ち着きを取り戻していく





「――ここは?」




ヨシキに抱きしめられた腕の中で辺りを見渡すと、見慣れない場所だと気づく

まだ重たい体で、ヨシキの顔を覗き込む



「病院だよ。軽い打撲だから、目が覚めたら帰っていいってお医者さんが」

「病院?」



抱きしめていた腕を緩めて、ヨシキが私の顔を今にも泣きそうな顔で見つめてきた

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