いつも同じ空の下で
「貸して」
どこからともなく、そんな声が聞こえて思わず立ち止まる
キョロキョロと声の主を探すけど、あまりの大きな段ボールに視野が狭かった私
すると、突然持っていた段ボールを誰かが持ち上げた
視界がひらけると、目の前には無表情の星野さんがいた
「星野さん! いいですよ!!」
慌てて段ボールを持とうとすると、ヒョイと段ボールをかわされた
「いいから」
素っ気なくそう言って、スタスタとバックヤードに運んで行った星野さん
その姿を急いで追った
彼は『星野海斗(ホシノ カイト)』
大学3年生で、ここでは主にトレーニング用品を売っている
切れ長の目と、少し焼けた肌に
サッパリと切られている真っ黒な髪
程よくついた筋肉が、男らしい人
他の男性社員とは楽しそうに話しているけど、私といる時はけっこうサッパリしている彼
というか、どこか冷たい
笑顔すら見た事ない
こうやってたまに助けてくれるけど、少し緊張しちゃう
「あの、ありがとうございます。助かりました」
バックヤードに入って、持っていた段ボールを床に置いた星野さんにお礼を言う
「いいよ」
いつもの通りサッパリした返事
無表情な彼に、怒っているのか? とさえ思ってしまう