いつも同じ空の下で

プロローグ



「ジュリ~!! 早くしないと遅れるわよ~!」

「分かってる!! 今行く~」




リビングから、お母さんの私を急かす声が聞こえる

鏡の前で口紅を塗って、ティッシュで押さえてから、大声で返事をした




「できた!」




鏡の私に微笑みかけて、急いでバックを持つ


そして



「行ってくるね。ヨシキ」



机の上に置いてある写真に、ニッコリと微笑んで指輪をはめる



キラキラと光るダイヤの指輪

大きなダイヤの横に輝く小さな青いダイア


それが2人でお揃いで買った指輪の上に重なる




「今日はユウキとハヤトの結婚式なんだ。ヨシキの分もお祝いしてくるね」




いつもの様に写真に話しかけて部屋を出た

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