いつも同じ空の下で


『それがさ~去年は結構いい合宿所だったんだけど、春の大会でいい結果が出せなかったからって、今年は違う場所で合宿するみたいなんだよ。うちの監督妙に、はりきってるから何か企んでるんだよ、きっと・・・』




この前の大会っていうのは、きっと私が見に行った青凌高校であった春の大会の事で

次の日、当たった同じベスト8チームに負けてしまったらしい




「ご愁傷様~。じゃぁ、きっとお互い連絡とれないね」

『そうかもしれないなぁ。少し寂しいけど、合宿終わったらこの前話していた花火大会だし。それを励みに頑張るよ』

「うん!! 私も楽しみにしてる。じゃ、部活頑張ってね。おやすみ」

『ありがとうジュリ。おやすみ』





耳元で聞こえていた優しいヨシキの声が

無機質な音に変わる




それでも、ヨシキの声を聞いて一気にぽっかり穴が開いていた心が埋まったような気がした




思わず、すっかり熱くなった携帯をじっと見つめる




地獄の合宿が終われば、ユウキやアヤカと花火大会だ

可愛い浴衣着て、ヨシキ驚かせてやるっ



ワクワクして、つい顔が緩んでしまう



ヨシキと初めての夏

いっぱい思い出作るぞっ!!



< 78 / 351 >

この作品をシェア

pagetop