不滅の妖怪を御存じ?




「有明、そういえばどうやって鍵を盗むつもり?」

「は?」

「この檻から出るんでしょ?」

「別に鍵は盗まなくても出れるぜ。」

「え。」


藍と有明は目を点にする。
微妙に考えがズレていたようだ。


「俺が竜宮城にいたら迷惑になるから出てくって言えば太陽の兄貴も母さんも喜んでここを開けるからな。」

「……私は?」

「俺と一緒に出ればいいだろ。」

「乙姫様が許してくれるかな。」

「許してくれるだろ。俺がいなくなるってことでご機嫌になるだろうし。」


そう言うと有明はゴロンと横になり藍に背を向けた。

なんだかなぁ、と思う。
本当の家族のはずなのに、ここまで嫌われるのってり
茶色い目と髪はそんなに変だろうか。
突然変異的なものであれば仕方ないじゃないか。

これ以上考えてもどうしようもないと思い、藍は檻の中に在る物を観察することにした。
たくさんのゲームに漫画。
本やハーモニカ。

赤や青のビー玉がたくさん詰められている箱もあった。
綺麗だなぁ、と藍は箱の中を覗き込む。




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