今日からトップ!?
今回の試験は、本格的にやばい。
ノブの代わりでここのトップになって以来、ほぼ毎日ここに顔出してたから、
毎日復習やるので精一杯。
予習できなかったからなぁ。
私は授業ノートと教科書とを見比べながら、自分なりにまとめていく。
一度書くだけで覚えられる、この記憶力は本当にありがたい。
きっと、ノブの記憶力まで、私が貰ってしまった気がする。
ノブ、記憶力悪いからなぁ・・・
「頼!」
侑哉くんは、ニコニコしながら来る。
「これ、あげる。
ブドウ糖の飴!
脳にいいから、たべてね。」
「ありがとう・・・」
侑哉くんは、飴を一粒渡すと、ひょこひょことまた特等席に帰って行った。
可愛いな、おい。
「頼。」
「竜くん?」
「これ・・・」
竜くんは少し照れながら、私にお守りを渡す。
お守りかぁ・・・
「ありがと!」
竜くんは顔を赤らめながら、いつもの場所へ戻る。
私は再度お守りを見る。
竜くん、これ安産祈願って書いてあるよ!!
私、まだ妊娠してないよ!!
嬉しいけど、嬉しいけどちょっと(かなり)違う!!
私は、お守りをポケットに入れる。
よし!頑張らなきゃ!
私はシャーペンを握り直す。
「頼・・・」
「秀太郎、今度はなに?」
秀太郎は、私の頭にポンっと手をおく。
「あんまり、頑張りすぎんなよ。」