悪魔の微笑み

発覚






視界がぼんやりする。

まだ頭の中がぐるぐると回っている。




「大丈夫?」




再び声が聞こえ、あたしの焦点が徐々に合う。





目の前には、心配そうに顔を歪める有希と正樹君、そして、その後ろに無表情の輝がいる。

有希や正樹君とは違い、輝は全く心配なんてしてないんだろう。

輝を視界に入れるのすら嫌で、あたしは有希と正樹君に向き直った。




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