その奴隷は愛に飢えて
顔は笑っているものの、言葉は重く冷たくのしかかる。
「ねーえ、チェグぅ。それは君の本心じゃないよねえ?本当にボクといたいなら、ここから出たいもんねえ?
っ、だれ!チェグにボクを拘束させるように言ったのは!チェグを犠牲にしたクズ以下の愚か者は!
ボクのチェグを、ボクの言うこときかないチェグにしたのはだれ!」
チェグの切り離された頭部を抱きしめ、「だれ、だれ」と憎悪に燃え泣き叫ぶ6番目。
さも、自分がチェグを殺したことは棚にあげ………、ああそうか。
“ここにいるのは本物のチェグじゃない”と、“チェグじゃないやつはいらない”と。
つまりは、そういうこと。