インストール・ハニー
 優雅に喋って、机の椅子に座る。長い足を組んで、澄んだ瞳で笑いかける。
 あ、紅茶。口を半開きにしたまま、そう気付いた。でも……。


 夢でしょう。こんなことあるわけない。あたし、よっぽど失恋がショックだったんだな。とうとうおかしくなっちゃったんだ。

 でも、ほっぺをつねってみても、痛いだけだった


 こうして、スマホから出てきたどっかの王子様との、奇妙な生活が始まった。


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