平和契約~旦那様は暴君魔王!?~
人と魔との争い。
そんなもの、どちらが上かなんて目に見えている。
脳裏に焼き付いているのはあの日、
戦火の闇夜。
私は、あのオトコ…魔王が大嫌い。
鮮血の瞳に、私が映ったあの瞬間、……私は、闇に堕ちた。
今まで誰の言葉も聞かなかったあのオトコが、私を映しながら新しい玩具でも見つけたかのように、薄く笑みを浮かべて、面白そうに言ったんだ。
“――俺と、平和契約しねぇか?”
平和の代償。
それが『私』。
サウスの姫である私 アスカ=リビスは、先日その“魔王”と婚約した。