Catch-22 ~悪魔は生贄がお好き~
「貴様は俺に何を言ってほしい?」

 十夜からの問いかけに紗綾は答えられなかった。
 答えられるはずがなかった。聞きたいのは自分の方なのだ。
 最早、自分でも何が聞きたいのかわからなかった。

「部長はいつもずるいんです……!」

 いつだって、肝心なことはごまかされていたように思う

「貴様は俺に何を期待している?」

 逆転したように十夜が問いを重ねてくる。
 確かに期待していたかもしれない。そして、それを打ち砕かれたから悲しいのか。
 堪えきれずに涙が溢れそうになる。これ以上、十夜を見ていられない。
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