.゚*Milky Way*゚.
教室を出て下駄箱まで来ると、ある人の姿が目に入った。

トクンと胸が鳴り、思わず立ち止まってしまう。

叶斗くん…。
まだ帰ってなかったんだ。
もうとっくに帰ったと思ってたのに…。


見てるだけで、こんなにドキドキしちゃうなんて…何度会話をしても、仲良くなっても、やっぱり毎回こんなふうになってしまう。

…と、次の瞬間叶斗くんがこちらを向き、ばっちり目が合った。

…!!


とたんに顔が熱くなり、目をそらす。


「今お帰りですか?」

「うん」

聖愛ちゃんが話しかけると、笑顔で頷く叶斗くん。


今日は1人なのかな…?
友達の姿がないけど…。

そんなことを思っていると、叶斗くんが口を開いた。


「午前中で学校が終わるって嬉しいよね」

「っ…そうだよね!」

緊張のせいか、声が大きくなってしまった…恥ずかしい。

俯きながら、私は言葉を続けた。
今度は極端に小さな声で…。


「…今日はバイトも休みだから、時間いっぱいで嬉しいなぁ」

「そうなんだ。僕も今日はバイト休みだよ」

私と叶斗くんの会話を、いつものようにニコニコと見守る聖愛ちゃん。
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