.゚*Milky Way*゚.
着替えると私は部屋を出た。

ママはまだ仕事で帰っていない。
寝ている弟たちを起こさないように気を付けながら、静かに階段をおりる。

そしてそのまま玄関を開け外へ。


少し冷たい風が体をすり抜ける。
見上げるれば真っ暗な夜空と、暗い雲。

あてのない夜の散歩の始まり。


控えめに光る街灯を見つめながら、人気のない道をゆっくりと歩く。

空を見上げると、さっきまで雲に隠れていた月が顔を出した。

綺麗な月明かり…。


いつからか、時々こうやって一人で散歩をするようになっていた。

特に理由はない。
ただ…なんとなく。


ふとさっき見た夢を思い出す。

とても、哀しい夢だった。
いつも大体決まって星空が出てくる。綺麗な満天の星空。あんなに輝いているのに、凄く儚く感じて…。


一人は怖い。
夜は怖い。

夢から覚めた瞬間、その不安が一気に襲ってくる。

まるでこの世にたった一人になった感覚。怖くて怖くてたまらなくなる。

真夜中は一層その想いが強くなる。
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