やっぱり愛おしい
「あっ!!」
私は目を見開いた。
写真の中のスリーショットと、その中に写るふたりの男性を見た私は
「同じ顔……そっくり。」
と、つぶやくように口を開くと
「当たり前だ、一卵性だからな。」
貴晶さんはそう言って、再び私の横に座った。

服装の違いと、身長に微妙な差がある以外は、他のパーツを含めて本当に瓜二つの双子の男性と、男性達の隣で微笑む女性がいた。
「あっ、この人。」
間違いない。Aホテルでタカ”と呼んでいたあの甘い声の女性だった。
写真を凝視したままの私に
「わかったか?
真ん中にいるのが、双子の弟の貴継(たかつぐ)で、右にいるのが弟の婚約者の
夏希(なつき)で、Aホテルにいたのは貴継たちだ。
なのにお前は、俺と夏希が婚約したと見間違えて、勘違いしてたんだよ。」
と、貴晶さんはあきれたような顔をした。

「この人……夏希さんが、“タカ”って呼んでたからつい。」
写真を見ながらつぶやく私に
「ああ、周囲に俺は“タカ”と呼ばれて、弟は“ツグ”と呼ばれてるが、夏希だけは弟を“タカ”と昔から呼んでたんだよ。」
と、貴晶さんは口角をあげた。
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