運命なのか、奇跡なのか。
「うん。ごめんね、それと、ありがとう」


素直に謝ると、


「うん。僕もごめん。熱くなっちゃったね。」



「ううん、心配してくれたのうれしいよ。」



拓斗は、顔を赤くして、


「ね、もう帰ろうよ。」


「うん。って、走らなくていいの?」


「いっぱい走ったから」

拓斗は、ニッと笑うと手を差し出してくれた。


私はその手をぎゅっと握った。
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