【完】キセキ~君に恋した時間~
恐らくリンゴよりも赤くなってるであろ
う俺を、武野さんは笑った。
「岡田君かわいーっ!告白聞いてくれて
、ありがと!ギクシャクすんのとか嫌だ
から、明日からも今まで通りでね?」
「うん」
「もう家、目の前だから!じゃあね!」
武野さんはニコッと笑ってそういうと、
どこかへと走っていった。
……武野さんは、強いな。
最後まであんな笑顔で居られるなんて。
俺はそう思いながら、来た道を戻り始め
た。
───ガチャ……
「ただいま……」
「お帰り」
家に帰ると、美海が出迎えてくれた。親
父は恐らく、もう寝てるんだろう。