トワイライト

１‐瞳子の後悔

　 此処は真宮崇晃邸の居間である。夕食が済み崇晃と瞳子の二人はソファに座り、見るとはなしにテレビを見ていた。




　そこで瞳子は急に思い出したように
「ねえ、崇晃この前私伯父さまに会社復帰のご挨拶に伯父さまのオフィスに行ったの。その時に高階理子さんにお会いしたんだけれど、ちなみに『高階理子』って子をあなた覚えている？私がまだ高校生の頃にあなたのお父さまの洋服問屋で働いていた結構きれいな顔立ちをしていた孤児院育ちの子よ」
　と夫に尋ねた。




　するとそう聞かれた崇晃は
「えっ？！理子さん？勿論覚えているよ。で、その理子さんがどうかしたのかい？確か今は匡史従兄（まさふみにい）さんの社長秘書をしてるハズだけれど」
　と崇晃は無邪気に答えた。




「あなた、知ってらしたの？」
　と瞳子はびっくりして目を丸くしながら崇晃の顔をまじまじと見た。