トワイライト

　　尚、慎也の父親『笹本大輔（ささもと だいすけ）』は元々大手スーパーとモール街のコラボを総括する企業の婿養子である。そんな笹本大輔は当時その会社に勤める数いる一介の優秀な社員の一人に過ぎなかった。




　　そしてその当時年頃になった一人娘の瑞希（みずき）が、全く男性に興味を示さないのを心配した瑞希の父親である社長の海斗（かいと）が一人娘に旦那さんを、自分の優秀な部下の中から選んで貰おうと三人の候補を上げた。




　　その時瑞希は決まった彼氏がいない女子大の４回生だった。が、しかし三人の候補者の中から選べるのであれば良いかなと思い、三人に会う事にしたのである。




　　そして瑞希は唯一他の二人にはない、人を思いやる事の出来るやさしい性格の大輔に惹かれた。ちなみに他の二人は全面的に『自分はいかに仕事が出来て優秀な人間か』と自分の事ばかりをアピールしてくるのに対して、大輔はそう言う風に自分の事を主張する事は一切なかった。