トワイライト

　　尚、有は小さい頃から育ての養父から、愛情をいっぱい注がれて幼少期を過ごしてきた。だからこそ有はその当時歳の離れた大雅に対して、父親的な安らぎを感じたのかも知れない。それは有にとっては二つ年上なだけの隼人とでは、決して感じる事の出来ない心地良さだった。




　　そんな事も作用して有は隼人と萌の問題を棚上げしたまま、結局は大雅との結婚に向かって、突き進んで行ったのだ。でも男性の隼人の立場からすると、有と萌がママ友として付き合う事になった場合、以前愛していた女性の顔を頻繁に目にすると言う事は、果たして隼人にとっては酷な事と映りはしないのか？と思う部分は今現在確かに有の心の中にあるのだが、この時も有はその答えを出せないままその事を再び封印した。