ワイン恋物語
次に男の人とつきあったのは、専門学校時代だった。

今度は、お金にだらしがない人だった。

バイトはしていなくて、遠くに住んでいる両親の仕送りのみで生計を立てていると言う状況である。

その仕送りも風俗とお酒でわずか1日で全て使ってしまい、なくなると必ずわたしのところに泣きついてきた。

最初は自分のバイト代や貯金を崩して、彼に渡していた。

「お金だけで繋がっているなんて、そんなのつきあってるって言わないと思う」

当時小学生だった真里に言われて、わたしは目が覚めた。

そうだよ、こんなの違う。

今度は自分から彼に別れを告げて、彼と手を切ったのだった。
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