【続編】スパイシーな彼~彼女が生きた証愛した瞬間
失った命の尊さ
世利が4歳の誕生を迎えようとしていた。


晴香と憲吾は世利が2歳の年に、籍を入れ、柴崎晴香から、筒井晴香になった。


世利も憲吾を自分の父親と疑う記憶もなく、元気にすくすくと成長している。


ただ、晴香は再婚してすぐにでも欲しいと思っていた憲吾の子供を授かることができなかった。


憲吾に愛されるたびに、毎回今度こそは…と願うが、再婚前に体調が崩れていたことで、妊娠しにくい体になっていた。


ホルモンのバランスが悪く、何度か妊娠かと期待もしたが、検査しても陽性反応が出ることはなかった。


先月も、半年近く来るものが来なかったので、もしかして?と期待しすぎて、ツワリのような吐き気もあり、今度こそ!と願いすぎて、結局は想像妊娠に終わってしまった。
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